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暑い日にエアコンをつけた途端、子どもが「コンコン」と咳をし始めて心配になる方もいるのではないでしょうか。
「エアコンが体に合っていないのかな?」
「冷房を使わないほうがいい?」
「もしかしてカビ?」
ただ、エアコンをつけると咳が出るからといって、必ずしもエアコンそのものが原因とは限りません。
冷たい風や空気の乾燥、エアコン内部のほこりやカビ、もともとのアレルギーや喘息、さらには風邪などが偶然重なっているケースもあります。
大切なのは、咳が出るタイミングや部屋の状態を一つずつ確認していくことです。
今回は、エアコン使用時に子どもが咳をするときに考えられる原因と、家庭でできる対策について分かりやすく紹介します。
最初に確認しておきたいのは、「エアコン=咳の原因」と単純には決められないということです。
子どもの咳にはさまざまな原因があります。
たとえば、エアコンをつけたときだけ咳が増えるのであれば、冷気や室内環境が刺激になっている可能性があります。
一方で、一日中咳をしている、鼻水や発熱もあるという場合には、風邪など別の原因も考えたほうがよいでしょう。
「いつ咳が出るのか」を観察することが、原因を探る最初の手がかりになります。

意外と見落としやすいのが、エアコンの風向きです。
寝ている子どもの顔や上半身に冷たい風が直接当たり続けていると、のどや気道が刺激され、咳が出やすくなることがあります。
特に寝室では、大人が「ちょうどいい」と感じていても、子どもの布団やベッドの位置だけ風が強く当たっているケースがあります。
一度、子どもが寝ている位置まで行って風の当たり方を確認してみてください。
風向きを天井側にする、スイング機能を使う、ベッドの位置をずらすなど、直接風を避けるだけでも環境はかなり変わります。
冷房や除湿を長時間使用すると、部屋の湿度が下がることがあります。
空気が乾燥すると、のどや鼻の粘膜も乾きやすくなるため、もともと気道が敏感な子どもでは咳につながることがあります。
ただし、「乾燥が心配だから」と必要以上に加湿するのもおすすめできません。
湿度が高すぎる環境は、カビやダニが増えやすくなるためです。米国EPAも、室内の湿気を管理してカビを防ぐことを推奨しており、室内湿度の目安として30~50%を案内しています。
感覚だけで判断せず、湿度計を一つ置いておくと部屋の状態が分かりやすくなります。
子どもがこまめに水分を取れるようにしておくことも大切です。

「エアコンをつけた直後から咳が出る」という場合は、フィルターやエアコン内部の汚れも確認してみましょう。
エアコン内部には、使っているうちにほこりがたまります。また、内部に湿気が残る環境ではカビが発生することもあります。
厚生労働省の資料でも、住環境におけるカビやダニなどとアレルギーとの関係が取り上げられています。
吹き出し口に黒っぽい汚れがある、エアコンをつけるとカビ臭い、長期間フィルターを掃除していないという場合は、一度清掃してみる価値があります。
フィルターはエアコンの取扱説明書に沿って掃除してください。
内部までカビが広がっている場合、無理に自分で分解するより、専門業者へのクリーニング依頼を検討したほうが安全です。
原因はエアコンの中だけとは限りません。
エアコンの風によって、床や家具、カーテン、寝具などにたまっていた細かなほこりが室内に舞うこともあります。
特にエアコンの使用頻度が増える夏場は、寝室の掃除も一緒に見直してみましょう。
床掃除だけではなく、エアコン周辺、カーテン、布団、ベッドの下なども確認したいところです。
EPAも、室内のほこりを拭き取ったり掃除機をかけたりすることは、アレルゲンや喘息を悪化させる要因を減らす方法の一つとしています。
エアコンを使うたびに咳が出る場合、もともと気道が敏感になっている可能性も考えられます。
特に注意して見ておきたいのが、「夜や明け方に咳が増える」「走ったあとによく咳をする」「呼吸するとゼーゼー、ヒューヒューという音がする」といった症状です。
日本アレルギー学会でも、こうした症状は小児喘息でみられる特徴として挙げられています。
もちろん、咳だけで喘息と判断することはできません。
ただ、エアコンを使ったときだけでなく、夜間や運動後にも繰り返し咳が出るのであれば、一度小児科などで相談しておくと安心です。

子どもがエアコン使用時に咳をする場合は、一気にすべて変える必要はありません。
まず「風が直接当たっていないか」を確認し、次にフィルターや吹き出し口の汚れをチェックします。そのうえで部屋の湿度やほこり、寝具の状態などを見直していくと原因を絞り込みやすくなります。
また、天候や外気の状態に問題がなければ、ときどき換気を行うことも室内環境を整える方法の一つです。
ここで大事なのは、「エアコンを使わないこと」を最初の対策にしないこと。
真夏に無理をして冷房を止めれば、今度は室温が上がりすぎる心配があります。
エアコンを適切に使いながら、風向きや清掃、湿度などを調整するほうが現実的です。
エアコンを止めると咳が減ると、「やっぱりエアコンが原因だ」と思ってしまいます。
ただ、一度だけでは断定できません。
冷気がなくなったからかもしれませんし、ほこりが舞わなくなった可能性もあります。たまたま咳が落ち着く時間と重なっただけということも考えられます。
原因を探すときは、「エアコンをつけて何分くらいで咳が出るか」「どの部屋で起こるか」「夜だけなのか」「鼻水や発熱はないか」などをメモしておくと役立ちます。
病院を受診するときにも、こうした記録があると状況を説明しやすくなります。
エアコン使用中に咳が出ても、元気に遊び、食事や水分も普段どおり取れているのであれば、まず室内環境を見直しながら様子を確認できるケースもあります。
一方、呼吸が明らかに速い、息をすると胸や肋骨のあたりが大きくへこむ、息苦しくて食事や水分が取れない、唇が青紫色になる、ぐったりして反応が悪いといった症状がある場合は、エアコンの問題だと考えて様子を見続けず、速やかに医療機関へ相談してください。子どもの咳では、呼吸状態の変化が重要なサインになります。
また、咳が長く続く場合や何度も繰り返す場合も、小児科で相談したほうがよいでしょう。

子どもが咳をすると、「冷房をつけたのが悪かったのかな」と心配になってしまいます。
しかし、エアコン自体が必ず悪いわけではありません。
確認したいのは、冷たい風が直接当たっていないか、室内が乾燥しすぎていないか、フィルターや内部が汚れていないか、部屋にほこりやカビがないかという点です。
そしてもう一つ大切なのが、「エアコン以外の原因もある」と考えておくこと。
夜中や早朝にも咳が続く、運動後によく咳き込む、ゼーゼーするなど気になる症状があれば、早めに医療機関へ相談しましょう。
エアコンを怖がって使わなくなるのではなく、部屋の環境を整えながら上手に付き合っていくことが大切です。
※本記事は一般的な情報をまとめたものであり、診断や治療を目的としたものではありません。
お子さまの咳が続く場合や、呼吸の様子に異常がある場合は医療機関へご相談ください。
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